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鹿児島県曽於郡大崎町菱田3689番地

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エネルギー

 昨日(10/5)、ノーベル物理学賞に真鍋淑郎さんが選ばれました。なんでも、大気と海洋を結合した物質の循環モデルを提唱し、二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響するという予測モデルを作った人とのこと。地球温暖化を世界中で考えるいい機会になったように思います。日本では、温室効果ガスの削減目標を2013年度をベースとして、2030年には46%削減すると菅首相が4月に演説しています。さらに2050年には削減した排出量と同じ量の温室効果ガスを吸収・除去するいわゆる「カーボンニュートラル」を達成すると宣言しています。本当にできるんだろうか?何から始めればいいのかな?などと考えてしまいます。

 さて、こうした環境問題はエネルギー問題と連動していますよね。そこで、最近行った権現山をご紹介します(かなり話の流れに無理がありますが、、、)。山頂からは眼下に志布志国家石油備蓄基地が見え、海岸線を遠くに目をやれば志布志の街が白く見えます。なんでもここの原油タンクには国内消費量の約9日分の原油が備蓄されているとのこと。ちなみに、この石油基地にかかっている橋のたもとには漁港があり、おいしい魚を売っています。

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 2011年以降、原子力発電に頼れなくなるなか、実は日本は石炭発電に30%強を頼っています。一方、新エネルギーもここのところやっと増加してきており、10%強だそうです。有名どころでは風力発電と太陽光発電でしょうか?鹿児島でも風力発電の大きなプロペラをよく見かけます。大きなプロペラを見たければ、輝北うわば公園に行くと目の前に見ることができます。

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 また、太陽光発電も山間でよく見かけます。ただ、こんなに山を切り開いたら、CO2を吸収するための森林が減ってしまうのではないかと心配になってきます(目標はカーボンニュートラルですので)。実は、なかなか太陽光発電のいい写真が撮れません。そこで、Google Mapで確認できる会社近くの太陽光発電と、最近横を通っていて面白いなぁと感じた四国のため池に浮かぶ太陽光発電をご紹介します。ため池を活用することによって、新たに土地を開発することなく、また直射日光で高温になって電気の変換効率が落ちるのを池の水で冷やすことで防止でき、一方で水の蒸散を減らすこともできそうですので、グッドアイデアです。

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 最後に自動車のお話です。私も毎日せっせとガソリンを消費して、CO2をばらまいています。日本ではまだまだハイブリッド車が幅を利かせていますが、欧州では2035年までにハイブリッド(HV)車だけでなく、プラグインハイブリッド(PHEV)車を含む全てのエンジン車の新車販売を禁止するという方針を欧州委員会が表明しています。でも疑問に思うことがありました。それは、電気自動車はガソリンを使わずに走るけど、電気自動車本体を製造するにあたっては大容量のバッテリーを作るためにCO2を排出しているだろうし、走行するために充電する電気にしても、その電気を発電するために大量のCO2を排出しているしているんじゃないのかな?ってこと。調べると全てを含んだCO2排出量の比較がありました。やはり新車時には電気自動車のほうがCO2排出量が2倍以上多くなっています。ただ、走行距離が進むにつれて、ガソリン車が追い付いてきて、日本では9万Km走行した時点でほぼ同じCO2排出量になるようです。でも普通の人だと年間6千Kmほどの走行距離でしょうから、追いつくのに15年もかかってしまいます。今後、電気自動車のさらなるエコ化に期待です。

 うーん、環境問題もエネルギー問題もなかなか奥が深いですね。もう少し悩むことにしましょう。