カノコユリ
今、甑島(こしきしま)のいたるところにカノコユリが咲いています。カノコユリは、昔はヨーロッパに輸出されたり、また飢饉のときには貴重な食糧となったようです。非常に華やかな花で、周りがぱーっと明るくなります。このカノコユリが咲き乱れている甑島は薩摩川内市に属しており、西方約30Kmの沖合にあります。川内港からは高速船(結構揺れます)で、また串木野港からはフェリーで渡れます。甑島は、3つの島(上甑島、中甑島、下甑島)でできていますが、実は全て橋でつながっています。特に中甑島と下甑島をつなぐ「甑大橋」は鹿児島県内で最長の1,533mを誇り、15年の歳月をかけて2020年8月に開通したばかりで、非常に近代的でかっこいい橋です。一方上甑島と中甑島を結ぶ「鹿の子大橋」は、周りがカノコユリの自生地となっていることからその名が付けられた、とても優美なアーチ橋です。
甑島の観光名所と言えば、一番有名なのは「長目の浜」でしょう。潮風が作った幅50m、長さ約4Kmの砂州で、内側にはなまこ池、貝池があります。そのほか鹿児島の各地にある武家屋敷「麓」の1つである里麓武家屋敷。ここでも玉石垣からカノコユリが顔を出しています。また甑島には8000万年前の白亜紀の地層が残っており、日本国内で初めてケラトプスの化石が発見されました。化石に興味がある方は、甑ミュージアム恐竜化石等準備室に行かれたら、きっと楽しめますよ。そして暑い夏旅のなかで涼をとるのに最適なのが、瀬尾観音三滝です。岩肌を流れる水を見て、滝の水がはじけたミストを感じると、すーっと涼しく感じます。甑島のカノコユリは8月下旬まで楽しめるようですので、是非行ってみてください。